由紀子の在り方つづり。

自分と向き合う25歳。感じるままに、軽やかに。

五感のひとつ「触感」。「触」れることを「楽しむ」の世界へ、ご案内です。

 

10,000冊プロジェクト31冊目

 

『触楽入門』

著:テクタイル(仲谷正史・筧康明・三原聡一郎・南澤孝太)

 

 

1-1 

もしも触感がなくなって

しまったらどうなるか、

想像してみよう

 

 

五感の中で、なにか一つ、

感覚を失わなければならないとしたら

あなたはなにを選ぶでしょうか。

荒唐無稽な質問のように感じるかもしれませんが、

少しだけ想像してみてください。

 

現代のエンターテインメントは、視覚や聴覚(加えて味覚)が

中心となっています。

おそらく触覚か嗅覚か、どちらかを選んだ人が

多いのではないでしょうか。

 

触感がない状態とはどのようなものか、

少しだけイメージしてみましょう。

眼を閉じたり、耳を塞いだりできるものと違い、

触覚は一時的に閉じることができない感覚ですから、

なかなか想像がつきません。

 

しかし、触覚を失うということは、

自己の存在根拠を揺るがしかねない

深刻な事態がもたらされるのです。