「わかっちゃいるけど、やめられない。」そんな嫌な習慣について。
10,000冊プロジェクト
34冊目
『働く人のためのアドラー心理学
「もう疲れたよ・・・」にきく8つの習慣』
著:岩井俊憲
プロローグ アドラー心理学の基本にふれる より
人間を「部分」に分けずに、「全体」から考える
これは
「人間は『部分』に分けられない。『全体』からとらえなければならない」
という考え方。
この全体論は、アドラー心理学のなかで二つのニュアンスで説明されます。
一つ目のニュアンスは、一人の人間における考え方。
人の心は、科学とは違う。
「意識」と「無意識」
「理性」と「感情」
「心」と「体」
などの「部分」にくっきりと分けられない。
またその部分をかき集めても人間にはならない。
人間は全体として一つの生命体であり、
部分に分けて考えてはいけない。
こんな悩みをもった人はいませんか。
「頭では、理性では、酒を減らさなければいけないのは
わかっているのです。
しかし、接待の機会が多くて・・・
つい飲んでしまうのです」
まさに
「わかっちゃいるけどやめられない」。
この場合、
「頭ではわかっている(理性)」
けど
「ついついお酒を飲んでしまう(感情)」
と分けて考えています。
これは分けるまでもなく
単に「酒をやめたくない」のです。
前項の「②目的論」で考えてみましょう。
この営業マンの場合
「お酒の付き合いで仕事をとりたい」
という「目的」がある。
だから「お酒を飲む」という行動に出る。
つまり、「やめられない」のは
要は「やめたくない」。
「理性」も「感情」もふくめてトータルで判断しているのです。
明日につづく。